地域建設業にとって、「人」の重要性がさらに増す今、この「採用」と「定着」は、別々の課題ではなくなっています。 会社を知らなければ、人は来ないし、会社の仕事に意味を感じられなければ、人は残らないからです。
そこで重要となるのが、やらなければいけないと思いながらも、なかなか手を付けられない/やっても上手くいっていない「広報」です。
「人」を得るための広報には二つの軸があり、まず一つめは「外に向けて会社を伝える」ことです。どんな仕事をしているのか。どんな人が働いているのか。どんな思いで地域を支え、暮らしを守っているのか。それを求職者や家族、学校、地域、取引先に届け、会社の活動に賛同してもらいます。 この外に向けた広報は、採用にも、地域における信頼づくりにも直結しています。
もう一つは、「内に向けた価値の再確認」です。 なぜなら、外に伝えようとすればするほど、自分たちの仕事を見つめ直すことになるからです。暮らしを支え、貢献し、感謝されている姿――それを発信することで、働く本人はもちろん、その家族も、「この仕事には意味がある」「この会社で働いていることを誇っていい」と感じられます。それは、その人と会社の「つながり」を強めるものになります。
広報は、会社と建設業界に人と評判を呼ぶ資産です。
広報は、外に向けて「人を呼び込む」力があるのと同時に、内に向けては「人が残る意義を言語化し、物語化する」力があります。 だから、人を入れるためにも、人が残るためにも、広報が必要です。
建設広報AWARD 2026は、そんな建設企業の発信を客観的な視点で見つけ、称え、学び、同時に専門的な視点で自分たちの価値を見つけ、言語化し、広げていく場にしたいと考えています。
重要なのは、大きな予算や、企画の派手さではありません。 いかに地域建設業の、自分たちの価値を伝え、応援してくれる人たちをつくり、他にない挑戦として、どれだけの人たちを巻き込むことができたのか。 それをアワードとして称え、広げることは、これからの建設業を変える力になります。
新建新聞社 編集長 酒井真一